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テンプレート:子記事 本記事では1981年に第1作目が発売されたコンピュータ・ロールプレイングゲームウィザードリィ』 (Wizardry)シリーズに登場するアイテムについて解説する。総合的な情報など他の項目については「ウィザードリィ」または 「Category:ウィザードリィ」を参照。

アイテムの分類 編集

ウィザードリィとともにコンピュータRPG黎明期の代表作に数えられる『ウルティマ』シリーズでは、イベント用アイテム以外は必要最低限のものしか登場しないのに対し、ウィザードリィでは多数のアイテムが登場する。シナリオ#1~3、5においては商店に売却したアイテムの情報が保存され、新しいものを売る度に購入画面に表示されるアイテムが増えていく。これは今日のコンピュータRPGに多く見られるアイテムコレクションというやり込み要素のはしりと言える。

本シリーズに登場するアイテムは、主に次のように分類される。

装備することができるもの 編集

以下に挙げるものは基本的にキャラクターが装備することによってその恩恵を得られるものである。逆に、多くのアイテムは装備しないと効果が現れない。装備可能なアイテムは職業種族によって定められる。なかには性格が合致しない者に呪いを与える物もある。呪いを有するアイテムを装備すると何らかの手段で破壊しない限り別のアイテムに装備しなおすことが出来なくなる。能力の上昇幅はアイテムによって異なり、ゲームの進行に伴って効果の高いものが手に入りやすくなる。また、装備品の中にも「つかう(Use)」ことによって呪文と同じ効果を発揮するものもある。キャンプ時にスペシャルパワーと呼ばれる秘められた力を解放して特別な効果を得られる品もある。

武器
敵モンスターに対して攻撃するためのアイテム。武器によってダメージ幅が定められており、命中率や1ターンあたりの攻撃回数に修正が加えられる。ただし初期の作品では、こうした武器の性能はゲーム中では一切表示されないので、装備して実戦で使いながら性能を把握する必要がある。シナリオ#1-3では前衛(パーティの3人目まで)しか実際には攻撃できない。シナリオ#5以降は槍や弓などの長射程武器が登場し後衛(パーティの4~6人目)も攻撃できる。シナリオ#6以降ではスキル制の導入により「剣」「斧」「棹状武器」などとさらに細かく分類されている。
防具
敵からの攻撃を防ぐためのアイテム。装備するとアーマークラス(AC)値が低下し、敵の攻撃を受ける確率が減る。AC値はゲーム中で確認できる。1種類ごとそれぞれ1つずつ装備することができる。
・衣服
胴体に身につける防具。基本的に、防具の中で最も効果が高い。シナリオ#6以降では上半身と下半身にさらに分類される。
片手に持って敵の攻撃から身を守る防具。シナリオ#6以降では両手武器の概念が登場し、それを装備している場合は盾を持てなくなる。
・帽子・冠
頭部に身につける防具。
篭手・手袋
左右の手にはめる防具。種類が少なく、装備可能なクラスも限られる。
左右の足に履く防具。シナリオ#6以降に登場。
その他の品
装備することができるアイテムのうち指輪や魔除けなどの、武器にも防具にも分類されないもの。特定の呪文と同じ効果を発動したり、他の防具同様にACを下げたり、あるいは特殊な防御効果を得られる。作品によっては装備せずとも所持するだけで効果を発揮するものや、スペシャルパワーを解放しなければ意味のないアイテムも登場する。

装備することができないもの 編集

以下に挙げるものは、直接使ったり特定の地点を通過する時に効果を発揮するアイテムである。

道具
ポーション(瓶詰めの薬)や巻物など、使うことで呪文と同じ効果を発揮する品。一度使うとなくなってしまうものが多い。シナリオ#6以降には楽器やガジェットなど、何度使っても無くならないものの特定の職業しか行使できない品もある。
キーアイテム
鍵に代表される重要アイテム。迷宮内の特定の地点を通過するのに必要となる。中には装備品でなおかつキーアイテムでもある品も存在する。また、迷宮の最深部で入手して街に持ち帰ることでゲームクリアとなるシナリオクリアアイテムもキーアイテムの一種と見なせる。

著名なアイテム 編集

以下に「本家ウィザードリィ」に登場するものからシナリオクリアに関るアイテム、並びに過半数である4作品以上に登場したものを紹介する。なお、名称(日本語訳)はプラットフォームによって異なる場合がある。

ワードナの魔除け Amulet of Werdna 編集

シナリオ#1#4に登場する。どちらのシナリオも、このアイテムを手に入れる事が目的だが、#1と#4では手に入れようとする人物が逆転している。所持する者を様々な攻撃から守り、体力回復や瞬間移動の力も秘めている。巨大な力を秘めている為、#4では触れる為にはミスリルグローブを手に装着する必要があるとされたが、ソフトークオールスターズは剣の切っ先にぶら下げて持ち帰っている。

製作者やトレボーが手にした経緯は機種や攻略本、小説によってだいぶ異なっている。Apple II版やFC版では特に言及されておらず、ベニー松山の小説『小説ウィザードリィ 隣り合わせの灰と青春』では製作者はワードナ自身であり、戦乱を収める為にトレボーの父に手渡し、力を知ったトレボーが父の墓を暴いて手にしたとされている。シナリオ#4の説明書には「失われた神々の楽園」に置かれていたとなっている事から、製作者は神々だと思われる。他方、シナリオ#4の攻略本「地上への道」では、トレボーが戦力を獲得する為に魔道実験を繰り返していた時に異次元から偶然、召喚したものとなっている。石垣環の漫画シリーズでは、トレボーの家系に先祖代々伝わっていたものとなっており、製作者は不明のままである。

ニルダの杖 Staff of Gnilda 編集

シナリオ#2#3に登場する。リルガミンの街をあらゆる災害や害意を持つ存在から守っていた。だが、リルガミンの中で産まれた者には効果を発揮しないという弱点を持ち、そこを突いたダパルプスに奪われてしまう。ダイヤモンドの騎士の装備を手にしたマルグダとアラビクの姉弟によってダパルプスは倒されるが、断末魔に叫んだ呪いの言葉によってリルガミンの城の崩壊と共に地下深くに封じられてしまう。その後、ダイヤモンドの騎士の装備を身に付けた冒険者の手でリルガミンの街に返還され、ニルダ寺院に保管される。しかし、30年後にリルガミンを襲った天変地異を防ぐ事はさすがの杖でも不可能だった。

日本語PC版やFC版IIの説明書では「グニルダの杖」と表記されていたが、1990年発売のFC版IIIにおいて「ニルダの杖」と表記されて以降、この名で定着している。

ダイヤモンドの騎士の装備 編集

シナリオ#2に登場する。伝説のダイヤモンドの騎士が装備していた武具一式。ゲーム上ではKnight of Diamondsの頭文字をとってコッズ (KoD's)アイテムと表記される。任天堂機版の日本語表記では「伝説の~」と意訳されている。 コッズアーマー、コッズシールド、名剣ハースニールHrathnir(古いゲーム記事ではフラスニール、ラスニールとも)、コッズヘルム、コッズガントレットの5つのパーツで構成されており、高い攻撃力と防御力を持つ他、強力な魔法の力が秘められている。しかし、それぞれの装備には意思があり、手にしようとする者がそれに相応しいかを見極める為に攻撃を仕掛けてくる。

イアリシンの宝珠 Orb of Earithin 編集

シナリオ#3に登場する。リルガミンを襲った天変地異の原因を探る事が出来ると言われている宝珠で、大地の宝珠とも呼ばれる。宝珠はエル’ケブレスが守護しており、善と悪が調和した象徴である中立の水晶を持たない者は宝珠に近づく事すら出来ない。善と悪の性格の冒険者が協力した後にリルガミンに持ち帰ることとなる。シナリオ#5では「リルガミンの宝珠」として登場し、ブラザーフッド寺院に入る時の通行証となる他、三軸の門に入る時にも必要となる(もっとも、複数のパーティが同時に所有する事も可能な事から、オリジナルではなく教団が製作したレプリカの可能性がある)。なお、別の場所にはムフーズの宝珠という偽物があり、これをつかまされると中立の水晶を失う上にHPが下がるので注意が必要。

コズミックフォージ Cosmic Forge 編集

シナリオ#6に登場する。書いた望みが全て叶うと言われる魔法のペンである。異界の悪魔からこのペンの存在を聞いた災厄の王とゾーフィタスらが異次元へ乗り込み奪い去ってきた。だが異次元から持ち去る過程で、ペンの本来の安置場所コズミックサークル以外の場所で望みを書いた場合、書いた者に望みを叶える代わりに災いをもたらす、という一文を書き加えたために、ペンは呪いの品と化した。そして災厄の王は望みを叶える事と引き換えに死ぬことが出来ない身体となり、王妃は自らの命を失い、ゾーフィタスは善と悪の2つに分裂してしまった。#7のオープニングでペンは本来の持ち主の元に返って行った。

アストラル・ドミナ Astral Dominae 編集

シナリオ#7#8に登場する。惑星ガーディアに隠されていた宝珠で、この宇宙の法則の全てが記されていると言われている。コズミックフォージの力でガーディアの位置は隠されていたが、サークルからペンが盗まれた事で存在が全宇宙に知れ渡ってしまい、アンパ二族、ティーラング族、そして科学者ダークサヴァント等が大挙してガーディアに押し寄せる事態となった。様々な勢力が入り乱れる中、異星からやってきた冒険者のパーティが一時保有するもののヴィ・ドミナの命と引き換えにダークサヴァントの手に渡った。

カシナートの剣 Blade Cusinart' 編集

シナリオ#5を除くほぼ全編に登場する、高い攻撃力を誇る戦士系用の武器。モデルとなったのはクイジナート (Cuisinart)のフードプロセッサで、棒の先端に回転するミキサーの刃が取り付けられている。原作者による走り描きのようなイラストによって、フードプロセッサのパロディ武器であることが明らかになった。伝統的に攻撃力が非常に安定しており、この武器を用いた攻撃のダメージは毎回ほぼ同じ数値になるのが謎だったが、その理由は正体がミキサーだからというわけである。シナリオ#1や#3では戦士とロードにとっては実質最強の武器となる。シナリオ#4では主人公ワードナは魔術師である故に武器として装備できないものの、ミキサーすなわち「かき混ぜ棒」としての機能を最大限に活かすこととなる。

日本においては、資料が少ない時期に古い攻略本の記事で紹介された伝説の名工カシナートによる剣だという独自の解釈が人気であり、この解釈を採用した外伝作品や二次創作物が多数存在する。

盗賊の短刀 Dagger of Thieves 編集

シナリオ#1,2,6,7に登場する武器。シナリオ#1,2に登場するものは、盗賊にとっての最強クラスの武器であると同時に、性格や能力値条件を満たさずとも盗賊を忍者に転職させる特別な力を秘めている(ただし力を発揮すると失われる)。まともにプレイしてはシナリオクリア前に忍者の転職条件を満たすのは厳しいので、この武器を見つけることが忍者への近道といえる。シナリオ#3にも盗賊や司教を忍者に変えるバタフライナイフ(蝶のナイフ)が登場する。シナリオ#6以降では、盗賊系が装備できる強力な武器として登場するが、転職の効果はない。

手裏剣 Shurikens 編集

シナリオ#1、2、4等に登場する。忍者が装備可能な武器の中では最高の攻撃力を持つ。IBM PC版や日本語PC版では名称が複数形であることと不確定名の「Stars」から、投擲用の車型手裏剣だとされるが、ノベライズ版ではくないだと解釈されることもある。なお、性格が「善」の忍者が装備すると呪われてしまう。

シナリオ#6以降では忍者だけでなく侍も装備出来るが、使い捨ての飛び道具として扱われ、序盤に登場するだけあって威力もそれなりである。

もともと、古代欧州風の世界観に侍や忍者などの日本起源の異端的な要素が登場したのは、黒澤明の時代劇やニンジャムービーと呼ばれる忍者を主役とした娯楽映画を見ていたという作者ロバートの嗜好による。

村正 Muramasa Blade! 編集

シナリオ#3,5を除くほぼ全編に登場する。侍のみにしか装備出来ないが、ゲーム中最強の威力を持つ武器である。モデルは妖刀と呼ばれた村正から。シナリオ#5ではMuramasa Katana(SFC版ではFC版と同じく村正、PS版ではムラマサ刀)という名称で登場し、侍だけでなく忍者も装備可能となっている。シナリオ#6以降では再び侍専用の武器として登場するが、最強武器では無くなっている。

この村正に見られる「(ヨーロッパ風の世界でも)最強の武器は日本刀」という事象は、後に日本でもコンピュータRPGが作られるようになってから、逆輸入する形で取り入れられている。

なお、Apple II版シナリオ#1では「MURASAMA BLADE」の表記になっており、ファンの間で話の種にされる。村雨との混同であると指摘されることが多いが詳細は明らかではない。後の移植版では基本的に「MURAMASA~」に統一されているが、一部の日本版では特定の条件下で「MURASAMA~」表記が再現される。

ちなみに、#1では「村正が有ればレベル1の侍でも、ポイズンジャイアントを一撃で倒せる」という伝説があった上、プレイヤー間で村正を手に入れた座標を教え合うという光景が、宝島社の雑誌「Hippon Super!」を賑わせていた(徳間書店インターメディアの雑誌「テクノポリス」にも同様の企画があった)。

君主の聖衣 Garb of Lords 編集

シナリオ#1、2、4に登場する。ロードにしか装備出来ない鎧で、身に付けるだけで防御力だけでなく自動回復などの様々な特殊能力が備わる。FC版やアスキー版外伝シリーズでは「聖なる鎧Armor of Lords」という名称だった。シナリオ#4では一応ワードナも装備可能だが、恩恵を受けるどころか防御力が悪くなりHPが奪われる呪いのアイテムとなっている(性格が「悪」のロードが装備した場合も呪われる、という俗説があるがデマである)。

日本のファンの間では、その有用性と入手困難性から手裏剣、村正と併せて「ウィザードリィの三種の神器」と呼ばれていた。その人気ゆえに、本来これら三種が登場しないシナリオ#3の移植であるFC版IIにも登場することとなった。

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